資料
平成19年10月21日
日本ウイルス学会 野本明男 理事長
日本ウイルス学会ウイルス学将来構想検討委員会
理事長より諮問がございました(1)杉浦奨励賞の公募に関する改善案、(2)教育活動とホームページの充実に向けた改善案、ならびに(3)学術集会における著者の扱い(第185回日本ウイルス学会理事会)ついて以下答申いたします。
(1)杉浦奨励賞について
杉浦奨励賞の応募方法と選考方法に関しては、以下のとおりである。
まず、選考過程の公平性を向上させるために、[日本ウイルス学会杉浦奨励賞に関する規約](下記参考資料)の4-ivの条項に、「ただし、選考委員会委員は推薦の権利を有しない。」の文言を追加する。また、規約に盛り込むことは困難であるが、次の点について、理事会で検討いただきたい。
(a)選考過程を学会員に理解しやすくする目的で、推薦者名を公表する。
(b)賞の対象となった「学会発表」および「公表された業績」を示す。
(c)共著の業績の場合、申請時点で、候補者の貢献について明記する。
ついで、活発な応募を促進する目的で、[日本ウイルス学会杉浦奨励賞に関する規約](下記参考資料)の4-ivの条項の推薦人の数を減らすことを検討する必要があることを提言する。また、HPおよび学会誌などでの公募に加えて、学会員にメールを用いて、周知することは有効な手段と考えられる。
参考資料:
[日本ウイルス学会杉浦奨励賞に関する規約]
- 名称は日本ウイルス学会杉浦奨励賞とする。
- 本賞は日本ウイルス学会の賞とし、ウイルス学の研究に従事する若手研究者の研究を奨励するため、毎年本学会総会において授与するものとする。
- 本賞は賞状並びに副賞よりなる。副賞は日本ウイルス学会杉浦基金から支出される賞金を以ってあてる。
- 本賞の選考は下記の要領により行われる。
- 受賞選考資料の範囲は、日本ウイルス学会で発表された研究で既に公表された業績とする。
- 受賞候補者は、選考の行われる年度の4月1日現在3年以上の本学会会員歴を有し、且つ40歳に達していないものとする。
- 受賞候補者は個人とし、授賞件数は3件以内とする。
- 受賞候補者の推薦は、会員歴10年以上の本学会会員3名以上により行う。
- 受賞者は、選考委員会において選考され、理事会において決定される。
- 選考委員会は、本学会会員より理事会において選出された委員7名をもって構成する。委員長は委員の互選による。委員の任期は2年とし、毎年3名ないし4名を選出する。
- 推薦要項は別記の通りに定める。
- 受賞業績に関しては、その内容の要旨を日本ウイルス学会誌「ウイルス」に掲載する。
付則
本規約は平成4年2月1日より施行する。
(2)教育活動とホームページの充実
現在、広報委員会は多岐にわたった業務に携わっている。重要な課題としては、学会ホームページの活用の促進、若手研究者の教育・学会参加促進のための施策、サイト内検索機能の追加などがあげられる。特に、教育活動とホームページの充実に向け、広報委員会内の2つのワーキンググループと研究教育支援委員会との間で、下記に示すような組織の改変・融合を提案する。
現在の関連する委員会と委員は以下のとおりである。
広報委員会 委員長:小柳 義夫(京大・ウイルス研)
[広報ワーキンググループ]
WG代表
:小柳 義夫(京大・ウイルス研)、野田 岳志(東大・医科研)、森 嘉生(阪大・微研)、入江 崇(広島大・院・医歯薬)
[ホームページワーキンググループ]
WG代表 竹腰 正隆(東海大・医)、HP担当理事:山田 章雄(国立感染研)、板村 繁之(国立感染研)、岡崎 克則(北海道医療大・薬)、坂口 剛正(広島大・医)、武田 直和(国立感染研)、田代 真人(国立感染研)、矢野 明(岩手生物工学研)
研究教育支援委員会 委員長:倉根 一郎(国立感染研)、副委員長:増田 道明(獨協医大)
現在の各委員会およびグループの活動と仕事量に鑑みて、[広報ワーキンググループ]、および[ホームページワーキンググループ]は、現体制を維持する。教育活動には、学会内での活動と学会外での活動がもとめられていることから、現在の組織を改変し、対応することを提言する。
再構成した委員会と委員(案)は以下のとおりである。
広報委員会
[広報ワーキンググループ]
ミッション:学会ホームページの活用方法の企画(たとえば、ウイルス分類の更新、各ウイルスの概要(主な疾患、検査法、電子顕微鏡写真などのデータ集など))、対外的な発信に加えて、会員へのニュースの適時配信など
WG代表:小柳 義夫(京大・ウイルス研)、野田 岳志(東大・医科研)、入江 崇(広島大・院・医歯薬)
[ホームページワーキンググループ]
ミッション:現行どおり(HPの維持と管理、サイト内検索機能の追加)
メンバーは現行どおり
研究教育支援委員会
ミッション:学会内の研究教育支援
委員長:倉根 一郎(国立感染研)、増田 道明(獨協医大)
[教育活性化ワーキンググループ]
ミッション:若手研究者の教育、若手の活動促進、新規学会員のリクルート
WG代表:増田 道明(獨協医大)、森 嘉生(阪大・微研)、小池 智(都神経研)、西村 秀一(国立病院機構仙台医療セ)
(3)学術集会における著者の扱い
現在、学術集会での発表に際して、演題提出者の資格については、「演題提出者は連名者も含めて、会員であることを原則とします。」、とうたわれている。
ウイルス学研究の裾野の広がりとともに、共同研究などは学会員間の枠を超えて行われるようになってきた実態に鑑みて、この原則を、「演題提出者は、会員であることとします。」と改訂することを提言する。
以上