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第185回日本ウイルス学会
理事会議事録


日時:2007年3月17日(土)13:00~15:00

場所:国立感染症研究所 共用第一会議室

出席者:

明石 博臣・伊藤 康彦・岩本 愛吉・上田 一郎・河岡 義裕・喜田 宏・黒田 和道・小柳 義夫・白子 幸男・武田 直和・谷口 孝喜・堤 裕幸・鶴見 達也・野本 明男(理事長)・松浦 善治・森島 恒雄・柳 雄介・山田 章雄・山本 直樹・吉川 哲史・吉田 哲也・倉根 一郎(監事)・永田 恭介(ウイルス学将来構想検討委員会委員長)
以上23名

欠席者:

浅野 喜造・今井 章介・神奈木真理・北村 唯一・高久 洋・高島 郁夫・永井 美之・山西 弘一(監事)
以上8名

記録者:澤田 晴代(東大)・佐々木博樹(事務局)




  1. 年次報告(理事長)、会員数の現状・オンライン入会について
    年次報告・会員数の現状などについて理事長より報告された。
  2. 平成18年度収支決算報告について(事務局)
    平成18年度収支決算について、事務局の進行上の遅れが生じている経緯が説明された上で、見込みとしての決算報告がなされた。
    平成18年度において会費収入はほぼ予算通りであったこと、また、学会誌印刷費を始め全体を通して経費削減の効果が早期に表れたことが報告された。
    尚、平成18年度収支決算がまとまり次第、会計理事に報告及び監査実施の上、最終的に持ち回り理事会で審議されることが確認された。
  3. 平成20年度収支予算案について(事務局)
    平成20年度収支予算案について決算同様、見込みとしての予算報告がなされた。
    平成19年度予算との主な相違点は、理事選挙の実施年ではない為、理事選挙費が計上されないこと、事務委託費を総額表示とし、より実態に近い額とすること及び、ホームページ関係費の増額等である。
    また、収支決算同様に、平成20年度収支予算案がまとまり次第、会計理事に報告の上、持ち回り理事会で審議されることが確認された。
  4. 第55回日本ウイルス学会学術集会準備状況について(上田会長)
    上田会長より、第55回日本ウイルス学会学術集会の準備状況について説明がなされた。
    5月下旬よりオンラインによる演題募集が開始される予定であること、特別講演・シンポジウムは農学、自然免疫及びRNAを中心としたテーマとし、ワークショップは植物・魚・昆虫を含めたできる限り多くのウイルスを対象とすること等が報告された。
  5. 第56回日本ウイルス学会学術集会準備状況について(森島次期会長)
    第56回日本ウイルス学会学術集会は、2008年10月26日~28日、岡山コンベンションセンターにて開催されることが報告された。
  6. 第57回(2009年)日本ウイルス学会学術集会会長選出
    投票の結果、宮村 達男会員(国立感染症研究所)に決定した。
  7. 理事選挙について(理事長、選挙管理委員長)
    2007年度理事選挙における選挙管理委員長を山田 章雄理事が務め、選挙管理委員については在京の理事・監事が就任し従来通り実施することが確認された。
    また、2006年度理事会における決定事項として、2007年度は経費削減の為、会員名簿の作成を行わず、理事選挙に被選挙人名簿を作成して対応することが確認された。
  8. 名誉会員の推挙、新評議員の承認など(理事長)
    名誉会員の推挙が今回はなく、引き続き受け付けていくことが説明された。
    また、新評議員として、中山 哲夫会員(北里生命科学研究所)が推薦され、承認された。
  9. 杉浦奨励賞について(理事長、喜田委員)
    堀田委員長の代理として喜田委員より、今年度杉浦奨励賞の選考過程が説明され、平成19年度受賞者は、新矢(田中)恭子会員(鳥取大学鳥由来人獣共通感染症疫学研究センター)「インフルエンザウイルスの宿主適応機序解明に関する研究」、渡士 幸一会員(京都大学ウイルス研究所)「ケミカルバイオロジーを利用したC型肝炎ウイルス細胞内動態の解析」に決定したことが報告された。
    また選考委員会より、今後選考委員に受賞候補者の推薦の権利を付与しないことが提案され、応募数の増加策も含めて次年度の募集時までにウイルス学将来構想検討委員会で検討を行うこととなった。
  10. 雑誌「ウイルス」の編集について(柳理事)
    2006年12月号から学会誌のページ数のスリム化が図られると同時に、全ページのカラー化が実現されたことが報告された。
    また、学会誌に掲載された教室紹介を学会ホームページに掲載する際のレイアウトを変更し、地域別に分かりやすく、掲載号数と共に掲示していくことが報告された。
    次に2007年6月号の編集案が説明されると共に、編集費の減額について提案がなされた。
  11. 広報委員会について(小柳理事)
    小柳委員長より、平成18年11月に行われた広報委員会における検討課題及びその後の取り組みの進捗について説明がなされた。
    重要な課題としては、学会ホームページの活用の促進、若手研究者の教育・学会参加促進の為の施策、サイト内検索機能の追加等である。
    特に教育活動とホームページの充実に向け、広報委員会内の2つのワーキンググループと研究教育支援委員会との間で、組織の改変・融合も含んだ対応策をウイルス学将来構想検討委員会に諮問することとなった。
  12. ウイルス学将来構想検討委員会の提言について(永田委員長)
    ウイルス学将来構想検討委員会により、2005年2月に示された「日本ウイルス学会の将来にむけての提言」についての現状分析結果と、更なる提案方策(「日本ウイルス学会の将来にむけての提言、その2」)について報告がなされた。
    現状分析については、各種専門委員会の設置、学術集会のあり方、広報・教育活動の充実等、全体的に提言が取り入れられ、学会の活動が進展していることが説明された。
    今後の方策としては学会外部との対応、特に感染症病原体のリスクマネージメントに関する学会としての政府との対応が重要であることが報告された。
  13. 新ワーキンググループの設置について(感染症法改正・遺伝子組換え二種省令対応)(理事長、永田代表)
    感染症法改正・遺伝子組換え二種省令について、学会として緊急の対応が必要となった為、在京の会員を中心に新たなワーキンググループが設置されたことが、理事長より報告された。当W/Gは関連する既存の委員会と連携して、緊急の課題への対応を行う。
    永田代表より、設立当初の活動として厚労省による感染症法の改正にともなう病原体等の管理規制に関するパブリックコメント募集の会員への周知と、学会としての意見の表明に対応中であることが報告された。
    また今後、感染症法改正にともなうパブリックコメントの募集についての厚労省による説明会開催の調整と会員への周知を行う予定であることが報告された。
  14. 日本医学会定例評議員会報告(理事長)
    理事長より、日本医学会分科会の区分が従来の9部会から3部会に変更され、日本ウイルス学会は基礎部会に区分されることが説明され、了承された。
    また、平成19年度以降の分科会助成費の件、新規加盟学会の件、公開フォーラムの開催等について報告がなされた。
  15. 学術会議報告(理事長)
    1)IUMS、日本微生物学連盟及び総合微生物学分科会について
    2)病原体学分科会、新興再興感染症分科会について
    理事長より、IUMSに対応する日本の窓口として、日本学術会議の総合微生物科学分科会を母体に日本微生物学連盟(FMS Japan)が作られることが報告された。現在の日本学術会議の会員および連携会員には真菌研究者が不在であり日本学術会議内部の組織では、ウイルス学、細菌学、および真菌学からなるIUMSに対応出来ないとの理由。今後は日本微生物学連盟が日本学術会議と密接な関係を保ちながら、IUMSに対応し、またIUMS2011(札幌)の準備会としても機能してゆく予定であることが報告された。したがって、日本ウイルス学会もこの連盟に加入する必要があることが説明され、了承された。
  16. Microbiology and Immunology誌について(谷口理事)
    谷口理事より、M・I誌の投稿及び査読のオンライン化を進める為、共同編集を行っている日本細菌学会・日本生体防御学会との間で、他の出版社への移行が検討されていることが報告された。
    この件について、今後各学会への対応も含め、理事会として全権をM・I編集委員会に委ねることが確認された。
  17. ICDについて(岩本理事)
    岩本理事よりICD制度W/Gの報告がなされ、日本ウイルス学会としてICD講習会を開催することが提案された。その結果、第56回日本ウイルス学会学術集会(岡山)においてICD講習会を開催する方向で調整を行うことが確認された。
  18. その他
    • 学術集会における演題提出者、連名者全員が会員であることの是非について(理事長)
      理事各位から出された意見をふまえ、ウイルス学将来構想検討委員会により検討が行われることとなった。
    • ニュースメールの導入について(理事長)
      理事長より、学会から会員への迅速な情報提供、会員の意見収集と学会活動参加の促進等を目的として、学会ニュースメールシステムの導入・アドレス登録の受付が開始される予定であることが報告された。
      また、学会からだけでなく、会員からの情報発信について検討され、個人情報の対応等、学会としての手続きを明確にした上で基本的に対応可能とすることが確認された。
    • Web入会システムの機能追加について(事務局)
      現在運用されているWeb入会システムに機能を追加し、会員がWeb上で住所等の登録情報変更手続きを行える予定であることが報告された。


次回理事会は、2007年10月に開催される予定である。

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資料

日本ウイルス学会
理事長 野本 明男 殿

平成18年12月22日
日本ウイルス学会将来構想検討委員会 委員長 永田 恭介

日本ウイルス学会の将来にむけての提言 その2

日本ウイルス学会(以下、本学会)の理事長の諮問委員会である本学会将来構想検討委員会は、「日本ウイルス学会の将来にむけての提言*(以降、「提言、その1」)」で述べられている諸課題についての取り組みの現状分析を行い、さらに今後の本学会のあり方と進むべき方向の検討を行った。ここに、委員会でとりまとめた具体的な方策案を提言する。本学会外部への対応や働きかけ(今回の現状分析および提案方策4)については、早急に改善が求められる。
(*平成17年2月17日付け答申、平成17年3月19日付け第回本学会理事会承認事項)

現状分析および提案方策1:本学会の広報および学会-学会員間と学会員-学会員間の情報交換の促進
 「提言、その1」で述べられている本学会のホームページの充実と資料・データなどの集積については、提言内容を実施する努力が始まっているとの評価であった。このような強化策の実施を基盤に、下記の諸点について更なる改善、充実が当面の課題である。

(1) 情報の有効利用:学会-学会員間と学会員-学会員間の情報交換を促進する。特に、後述する提案方策3に関連して、文部科学省のパブリックコメントや感染症法の改正などの公的な情報の提供に努める。また、各種の集会案内、就職情報などの掲載努力をすすめる。特に、本学会と会員との間の情報の共有については、早急にRSSフィーダーの導入が必要である。
(2) リソースの有効利用:本学会員が所有する知的・物的財産(ウイルス学/研究関連用語の解説、ウイルスの形態写真/病理組織像、ウイルス株/遺伝子クローン/抗体など)を集積し、公表する。
(3) 情報的社会貢献:ニュース性の高いウイルス/ウイルス疾患についての解説や海外のアウトブレイク発生に際してフィールドで活躍している研究者の活動状況などについて積極的に公表し、本学会の社会への貢献を発信する。

現状分析および提案方策2:学会および学術集会の運営について
 「提言、その1」で述べられている学術集会のあり方については、概ね提言内容を実施する努力が行われているとの評価であった。オーバービューの実施、展示ブースの増設、冠ワークショップの実施などについては、高く評価でき、今後の拡充を期待する。また、「提言、その1」で述べられている各種専門委員会の設置については、理事長のリーダーシップのもと確実に実現されており、大きな改善が見られた。今後の方策として、以下の諸点について改善、充実が望まれる。

(1) 知的面での人材育成:学術集会における各セッションでのオーバービューの実施は、今後も実施されることが望まれる。ただし、講師自身の研究内容に重きを置くのではなく、学術集会の間の期間に公表されたウイルス学/研究の進歩に焦点をあわせたレビューが必要である。中堅・若手を登用し、オーバービューの意図をよく説明して、実施するのが現実的である。この方策は、「提言、その1」で述べられている人材開発と人材育成にも資するものである。さらに、温故知新という意味で、またウイルス学研究の歴史的認識に乏しい若手の意識改善に向けて、いわゆる「長老」による「歴史的背景を基盤としたウイルス学の将来に向けてのレクチャー」を継続的に持つことは有用と考えられる。
(2) 技術面での人材育成:最近の医科学修士大学院の増加に伴う大学院生会員の構造変化やひろくウイルス学/研究領域からの大学院生の本学会へのリクルートを考慮し、学術集会、あるいはそれ以外の場において、会員を対象に組織学概論や病理学概論のような教育的講義や最新のテクニカルチップについての講習会/講義を実施する。

現状分析および提案方策3:人材開発と人材育成
 明日のウイルス学/研究を築くためには、質・量ともに若年層の充実が必至である。「提言、その1」で述べられている人材開発と人材育成については、以下にその内容を再掲し、今後の努力を期待する。

(1) 知的環境づくり:若手研究者の研究に対するモチベーションを本学会としての引き上げることが必要である。たとえば、若手研究者の学術集会、あるいはそれ以外の場での口頭発表の機会を増やし、またあるいは、学術集会とは別に若手研究者の参加を中心において開催される特別なワークショップの開催などを学会として支援する。
(2) 中高生の教育支援:将来のウイルス学研究をめざす人材育成のため、高校、中学、あるいは小学校に出前授業を行なうことを学会として支援する。
(3) 大学生教育:大学生や修士大学院生を対象とした「分かりやすい、面白い、ウイルス学レクチャーシリーズ」を学術集会以外の場で開催することを学会として支援し、学会HPにも記事を掲載する。
(4) 社会人教育:社会人や医療支援者、あるいはバイオ関連企業を対象に、「ウイルス講座」を学術集会以外の場で開催することを学会として支援し、学会HPにも公開する。
(5) 国際渡航支援:国際学会への参加を支援する奨励システム(これまでの杉浦基金と同様な制度)や「学会奨学生」や「学会フェロー」のような、学会支援型の大学院生・博士研究員制度の創成を目指す。

現状分析および提案方策4:学会外部(主に政府)との対応
 「提言、その1」で述べられている学会外部(メディア、政府、海外など)との対応については、今後とも、学術集会における討論を通じたメディアへの対応、ウイルス学/研究領域における社会のニーズの調査、また海外ウイルス学研究やウイルス疾患制圧にかかわる機関との協力体制の充実などの諸点について、継続的に努力を続ける必要がある。さらに、これらの点に加えて、以下に述べる点に留意し、早急に対応策を講じることを強く要望する。

 感染症病原体のリスクマネージメントは、従前からの重要な課題であった。また、バイオテロリズム対策の実施は、地球的視点からも急務の課題である。最近では、本邦においても、遺伝子組換え生物実験に関する規制の法制化や感染症法の改正により、国際基準での対応がなされている。しかし、感染症病原体を対象とした「バイオテロリズム対策」と「研究(基礎/臨床)、臨床検査」とは、それぞれ異なる視点に基づく規制/基準により実施されるべきものである。現在、提示されている規制/基準案は、これらの視点の異なる研究を包括的に対象としたものであり、そのような規制/基準の施行は、学問の進歩を妨げるのみならずバイオテロリズム対策を目指した研究の障害にすらなり得る。基礎研究者などの意見は、たとえば基本案が示された後に行われるパブリックコメントの収集などの方法でしか反映されず、根本的な体系を変更させることができないのが現実である。このような背景から、以下に本学会の具体的な方策を提案するものである。

ワーキンググループの役割は、基準の策定のみならず、ひろく学会員に状況(基準策定の必要性、基準のたたき台の公表など)を発信し、パブリックコメントなどに対して十分な対応が可能な体制を築くことも含まれる。

(1) 本学会を中心に、ウイルス学/研究の現状にそくした基本的な取り扱いに関する基準(以下、基準)を策定し、公表する。他の学会の賛同を待つ必要はないが、適宜情報交換を行い、協調的にすすめることは妨げない。
(2) 基準の策定は、可及的速やかに行う必要がある。少なくとも政府案が出てくるよりも前に、積極的に先手をとって基本路線を打ち出すことが必要である。
(3) バイオセーフティー委員会と組換えDNA委員会を代表する委員に加えて、委員会に属していない適当な会員による新たなワーキンググループを発足させる。現行のバイオセーフティー委員会と組換えDNA委員会の協業では一般業務とのすみわけの問題も生じる可能性に鑑みて、上記を提言する。
(4) 本ワーキンググループは、至急に基本的な基準の策定を行う。会員すべての意見を集約して、策定するのではなく、まず基本的な考え方と基準を示す。会員の意見は、立場によって異なることが予想されるので意見の集約は難しく、批判を覚悟でたたき台をつくることが必要である。

以上


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