新規 NIH グラントの研究プロジェクト (Title: mRNA synthesis and capping in nonsegmented negative strand RNA viruses, PI: Tomoaki Ogino) を遂行するにあたり、ポスドク研究員を一名募集します。
[研究内容] 本研究室では、モノネガウイルスの RNA 依存 RNA ポリメラーゼ(L タンパク質) の構造と機能を解析しています。モノネガウイルス目には、狂犬病ウイルス、麻疹ウイルス、RS ウイルス、ニパウイルス、エボラウイルスなどのヒトに重篤な病原性を示すウイルスが多く含まれており、これらウイルスの L タンパク質は、ウイルスゲノム RNA・mRNA 合成および mRNA 修飾 (キャップ付加、キャップメチル化、ポリアデニル化) を担う多機能酵素であると考えられています。
近年我々は、モノネガウイルスのプロトタイプであるウシ水疱性口内炎ウイルスを用いることにより、L タンパク質が宿主真核細胞とは全く異なる機構で mRNA キャップ付加反応を触媒することを明らかにしました (Ogino and Banerjee, 2007, Mol. Cell, 25, 85-97; Ogino et al., 2010, PNAS, 107, 3463-3468)。本プロジェクトでは、1) L タンパク質が触媒する個々の酵素反応の生化学的解析、2) L タンパク質の酵素ドメイン構造の解析、3) 変異 L タンパク質をもつ弱毒化ウイルスの作成、4) L タンパク質のキャッピング酵素活性を標的にした抗ウイルス剤の探索などを行います。
[勤務地] 米国オハイオ州クリーブランド・クリーブランドクリニック・ラーナー研究所 (http://www.lerner.ccf.org)
[応募資格] 博士号 (Ph.D./M.D.) 取得者 (見込み可)。生化学および分子生物学実験の知識と経験をもつ方。ウイルス学あるいは RNA・タンパク質化学実験の経験をもつことが望ましい。
[採用時期] 随時 (決定次第募集終了)
[待遇] クリーブランドクリニックの規定に準ずる。
[応募方法] 以下の書類の PDF ファイルを E-mail で送付して下さい。
1) 業績目録を含む履歴書 (英語)
2) 推薦者2~3名の連絡先 (英語)
3) これまでの研究概要と今後の抱負 (英語または日本語)
[問合せ・応募先] 荻野 朝朗 E-mail: oginot@ccf.org (日本語可)
Tomoaki Ogino, Ph.D.
Assistant Professor
Department of Molecular Medicine, Cleveland Clinic Lerner College of
Medicine of Case Western Reserve University
Department of Molecular Genetics, Lerner Research Institute, Cleveland
Clinic, 9500 Euclid Avenue, NN10, Cleveland, OH 44195, USA
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