[特集１〔Overviewセミナー〕]
要旨： はじめに
筆者に与えられたOverviewのテーマは「動物のレトロウイルス」―宿主因子による制御機構―であるが，全ての動物レトロウイルスに関して宿主因子による感染・発症制御機構の全体像をまとめるだけの能力は筆者にはない．また，この領域の研究は，長年に亘って特にトリとマウスのレトロウイルスの系で発展してきた経緯があり，筆者自身もマウスレトロウイルスを用いて宿主因子の解析に携わってきた．そこで本総説では，マウスレトロウイルスを用いた研究の成果を中心に，宿主因子によるレトロウイルス感染と発症制御の仕組みを概説し，今後に残された問題を指摘してみたい．
近畿大学医学部免疫学教室
(〒589-8511 大阪府大阪狭山市大野東377-2)
Regulation of retroviral replication and Pathogenesis by host factors
Masaaki Miyazawa, M.D., D.M.S.
Department of Immunology Kinki University School of Medicene
377-2Ohno-Higashi Osaka-Sayama, Osaka 589-8511, Japan
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